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掲載日付:2019.08.06

総合診療を語る会

総合診療とは、特定の臓器・疾患に限定せず多角的に診療を行う部門です。
病院と地域を一体と考えて切れ目のない医療看護を提供することを目標としています。
当院は、今後、地域医療の要となる総合診療医の育成に力を入れています。

今回は、愛南町国保一本松病院 副院長 嶋本純也先生に
「日本、愛媛、南予の総合診療って」
~僻地でアメリカ大学院に通学する立場から~
と題してご講演いただきました。


●プロフィール
2008年 自治医科大学医学部卒
愛媛県南予地方を中心に研修
松野中央診療所副所長、内海診療所所長を務める
2018年 Unaited States Naval Hospital Yokosuka Fellow
2019年 国保一本松病院 副院長
2019年 Rollins School of Public Health/
     Emory University Executive MPH Program Student



当日は当院の職員だけでなく地域の各医療機関や施設からもご出席いただき、
貴重なお話に耳を傾けました。



宇和島や愛南町や近隣のまちでは、医師や看護師不足は切実な問題です。
しかし、医師や看護師を増やすことはそう簡単なことではありません。

嶋本先生は医師や看護師を増やすことができないのなら、仕事を減らすしかない。
もしも、病気に罹る人を減らすことができたら。。。そのためには予防が大切だ。
との考えにより、歴史あるアメリカの公衆衛生学を、アメリカの大学院で学ばれています。

普段は一本松でご勤務されていて、講義やカンファレンスはインターネットで
受講されていますが、時には現地に行って学ぶこともあるそうです。

講演では、「エビデンスに基づく公衆衛生(EBPH)」や、プライマリケア医について、
また、総合診療従事者を増やすにはどうすればよいかなど、幅広くお話いただきました。



そして、へき地の診療所にいても、ネットを使って世界中の人と一緒に勉強できること、
南予にいてもキャリアは作れる、へき地だからこそできる取り組みを南予から発信したいと
熱く語られました。

嶋本先生のアグレッシブな取り組みに触発され、先生方からもたくさんの質問がでて、
色々な議論がなされ、非常に有意義な会となりました。




当院の今後の取り組みへも是非活かして参ります。

掲載日付:2019.08.08

グループホームコスモス 認知症の方への寄り添い方

医療講演の一環として、宇和島市三間町のグループホームコスモスさんにて
「認知症への寄り添い方」というテーマで講習会を行いました。



当院からは、もの忘れ外来を担当する貞島総長と
認知症上級ケア専門士の資格を持つ毛利看護師が参加。
事前に質問をいくつかいただき、初めての試みとなる座談会形式で行いました。



・認知症の方や認知症に限らずご高齢の方の入浴介助やトイレ介助の仕方
・夜間帯における利用者さんの突然の体調不良への対応
・不穏時における対応の仕方
・食と病気の関係
・グループホームと病院との連携の取り方   等の質問に対して、

ユマニチュードの方法の紹介や、認知症の方へは真正面からゆっくりと目線を合わせ、
これからアクションを起こす自分をまず認識してもらうことが大切だということ。
また、人それぞれに対していろいろな対応の仕方があるので、正解は一つではないこと。
迷ったときは自分のしてほしいことを考えてみるとよいことなどをお伝えし、
和気あいあいと様々な意見交換やアドバイスをすることができました。




施設の職員さんが日常の業務の中で抱えている不安や疑問を少しでも解消できるよう、
今後も各施設との連携強化に取り組んで参ります。



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